Quantcast
Channel: 野球:海外/独立リーグ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1963

最高の舞台を整えて…四国アイランドリーグplus2014リーグチャンピオンシップは、今日決着!

$
0
0
 今年で10年目のシーズンを迎えている四国アイランドリーグplus、その10年目の王者を決めるリーグチャンピオンシップ(以下、CS)は今日(9月28日)に決着がつく。 今年は前後期優勝の徳島インディゴソックス(以下、徳島IS)と、年間勝率2位の愛媛マンダリンパイレーツ(以下、愛媛MP)で年間王座が争われている。 徳島ISには「1勝」のアドバンテージが与えられた状況でまずは徳島にて9月20日に開幕したこのCS、初戦に勝利したのが愛媛MPして「1勝」。翌21日は徳島ISが勝利して「2勝」で年間王座に王手をかけていた。 1週間ほどあいて場所を愛媛に移して行われた第三戦。両チームともに発投手は9月20日のCS開幕戦にマウンドに登った投手を送り出してきた。 地元でライバルの胴上げを許すわけにはいかない愛媛MPは 第1戦で徳島IS打線を7回無失点に抑えた正田樹投手。 徳島ISも河本ロバート投手を、「前回のリベンジ」も期待してマウンドに送った。 結果としては初回に3得点の愛媛MPがリードを保ったまま、ゲームセット。「2勝」目を挙げて「逆王手」となった。 徳島ISを率いる島田直也監督は試合後に「(正田投手を相手に)3点はきつかった。」と振り返った。 正田樹投手は知る人も多いと思うがN.P.B.経験を経て今年からアイランドリーグに参戦している、いわば百戦錬磨のベテラン投手。一言で表現するなら多くのアイランドリーガーにとって「格上」の存在であるともいえる。(※正田投手は2000年に日本ハムファイターズにてN.P.B.のキャリアをスタート。以後、一時的に台湾プロ野球に参戦した後、2012年に東京ヤクルトスワローズに加入。N.P.B.では通算123登板、25勝38敗、防御率4.70) その正田投手もヒットを打たれないわけではないが連打を許さず、この試合では8回と2/3イニングを投げて1失点の好投。結果としてCS2連勝を達成している。 ただN.P.B.等で10年のプロ経験はあっても、アイランドリーグには今年初参戦。そういうこともあってか「相手バッターは初球、何をねらってくるかがわからないので、厳しいボールを投げるようにはしている」とアイランドリーグでの投球心得を教えてくれた。 この日も、速球や130km/h台の落ちるボールに加えて110km/h前後の緩いボールも初球から織り交ぜてくるなど、確かに相手に狙いを絞らせにくい投球術を披露していた。 その正田投手を大事な試合のマウンドに送り出したのが愛媛MPの弓岡敬二郎監督。現役時代は阪急ブレーブス~オリックスブレーブス・ブルーウェーブで内野手として活躍した現役経験のある野球人。 試合後には「今日(=9.27の試合)は前回(=9/20の試合)より球数が少なかったので(9回まで)長いイニングを投げてくれてよかったし、投球内容は文句のつけようもない!」と絶賛であった。(↑左側が弓岡監督。右側は加藤博人コーチ) 弓岡監督も今期からのアイランドリーグ参戦者の一人。過去9年の愛媛MPは確かに3度のCS出場経験はあったがすべての試合で敗退。四国4チームの中で唯一、リーグ制覇経験もなく今年のCSが始まるまではこのCSでの勝利経験もないチームであった。 そんな「未経験」の多いチームがここまで強くなったのだが弓岡監督は「俺はまだ一年目だから…」と謙遜気味に語りつつ「選手みんなが力をつけてきた。(昨年王者の)徳島IS相手にあと1勝のところまできた。」と選手の成長と試合でのたくましさに手応えを感じていた。 愛媛MPにはアイランドリーグ経験の豊富な二人のコーチもいる。加藤博人投手コーチはリーグ発足初年度には香川オリーブガイナーズの投手コーチとして、以後、徳島ISに移籍しての投手コーチ経験もある。(↑左手前が加藤コーチ。これは雁ノ巣球場にて撮影したもの) 森山一人コーチも初年度は高知ファイティングドッグスでコーチを務め、のちに徳島ISに移籍。昨季まで徳島ISでコーチを務めていた。 今期CSに出場している両チームのことを知る森山コーチが試合後に「徳島ISの選手を去年まで見ていたがリーグ連覇できるなど選手に任せておいても『勝てるだろう』と感じることが多かった。(それくらいに手強い)そんな徳島IS相手にあと一勝という、ここまで戦えている愛媛MPの選手も強くなっている…どっちもすごいよ」と、両チームの選手の成長がなにより嬉しそうであった。(↑選手にノックをする森山コーチ) 「決戦」は9月28日、愛媛県松山市の坊ちゃんスタジアムにて。N.P.B.公式戦も行われるほどの立派な球場。 そこに2勝ずつの条件で「あと1勝」とともに王手をかけている2チームが対戦する。 最高の舞台は整っている! 試合開始は午後6時!~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ さて、いつもならこんなことまでは文字にしないのだが…この記事表題には二つの意味を込めている。 一つは「最高の舞台を整えて…さぁ、今日が決戦だ」という意味。 もう一つは「最高の舞台を整えて…もらえませんか」という意味。 後者について、9月27日の試合ではこういうことがあった。 1回裏。愛媛MPが結果として3得点するイニング。投手のピンチに野手がマウンドに集まった。こういう場面では審判も「ハリーアップ」の意味でマウンドに近寄るのだが、この時はいつもと様子が違った。 マウンドから1塁側ベンチ方向にやってきた「ロージン!」と何度か繰り返した。 本来なら試合開始時はマウンドに置かれている「ロジンバッグ(投手の滑り止め)」が置かれていなかった。 また、試合が進んでいくとスコアボードに「攻撃チーム」と「打席に立つバッター」が誰なのか、電灯表示されるはずなのに、この試合ではその表示が適正なものとして機能しだしたのは試合中盤であった。 また代打が出てもしばらくは交代前の選手表示がスコアボードに残り続けていた。 選手たちはこれまでよくがんばってこの舞台にたどりついた。ファンも徳島や愛媛を行ったり来たりしてこの対戦を楽しみにしている。 のであるからこそ、球場運営に携わっている方々におかれても、隙の無い完璧に最高な舞台を整えてもらいたいのである。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1963

Trending Articles