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Channel: 野球:海外/独立リーグ
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10年目の四国アイランドリーグplus、リーグチャンピオンシップの初戦で輝いたのは「背番号1のすごい…!?」

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 今年で10年目となる節目のシーズンを迎えている四国アイランドリーグplus。現在は今年のリーグチャンピオンを決する「リーグチャンピオンシップ(以下CS)」が行われている。 前後期制で行われた今年、前後期ともに優勝したのは前年チャンピオンの徳島インディゴソックス。 対戦相手は、前期は最下位ながら後期は2位に躍進。年間勝率で徳島ISに次ぐ成績を収めた愛媛マンダリンパイレーツ。(↑左=小野知久捕手:徳島IS。右=高田泰輔選手:愛媛MP) 実は愛媛MPはこれまでにリーグで唯一、四国制覇=リーグチャンピオンの経験が無い。2008年と2012年は後期優勝、2010年にも年間勝率2位になって過去に3度のリーグチャンピオンシップ出場経験はある。しかし、リーグチャンピオンシップではこれまで一勝もできずすべて敗退という苦杯をなめさせらてきたのもこれまでの愛媛MPである。 今年の愛媛MP。前期は最下位に終わり後期は惜しくも優勝を逃す2位ではあったが、後期の勝ち数そのものは後期優勝の徳島ISの23勝より一つ多い24勝を挙げていた。リーグ優勝は勝率をもって決められるので「引き分け数(配線数)」によって徳島ISが優勝をさらっていったということになる。 愛媛MPにしてみればまずはこのリーグチャンピオンシップでの初勝利を挙げられるか…?結果としては6-0で愛媛MPが初戦を制した。 安打数は徳島ISの11本と愛媛MPの12本で大差は無いが、得点は6-0と差がついた。ヒットを許しながらも得点を与えなかったのは先発投手の投球術もあったのだろうか? 栄えあるリーグチャンピオンシップの第1戦、その先発マウンドにはN.P.B.経験もある正田樹(日本ハム~阪神~ヤクルト等)投手。 いわゆる要所を締めるピッチングを披露して徳島IS打線にもう一本のヒットを打たせず、得点を与えなかった。 大事な試合。緊張感もいつになく高まっていた試合。どちらに勝利の女神がほほえむか、序盤はまったくわからなかった。ただ、運を味方につけるというか流れを引き寄せるプレーが随所に見られたのは愛媛MPの方であり、おそらく勝利の女神がほほえんだプレーヤーは高田泰輔(たかだ たいすけ※「高」の文字は「口」にあたる部分が「目」のようになっている漢字が正しい。)外野手ではなかったであろうか。(↑この高田選手の画像は別の日、別球場で撮影したものです。) 高田選手の背番号は「1」。高田選手が打席に立つと愛媛MP応援席から、往年の流行歌、ピンクレディの『サウスポー』の歌い出し「背番号1のすごいやつが相手~♪」をもじった「背番号1のすごい男、タカダ~♪」と聞こえてくる。そして高田選手はその声援によくこたえてくれる。 この日、打つ方では5打数4安打(1本塁打を含む)で2得点と打っても走っても活躍していた。(↑追加点となる2点ホームランを打って、ベンチ前で正田投手に笑顔で迎えられる高田選手) また、この日は初回の守備でも好プレーを見せてくれた。 1回裏、徳島ISの3番・大谷真徳選手(この試合では指名打者)の放った打球は左中間方向へ鋭く飛んでいく…その打球をジャンピングキャッチ!抜けていればこの試合は徳島IS有利で進んでいったかもしれないという場面で、その流れを相手に渡さないどころか自チームに引き寄せるファインプレーであった。 このプレーの直後、愛媛MPの森山一人コーチは安堵のため息とともに「(高田が)良い外野手でよかった」と一言もらしていた。 ↑手前(右側)が森山一人コーチ:元大阪近鉄ほか。奥(左側)が加藤博人コーチ:元ヤクルトほか。 この試合後、高田選手は初回の「ナイスキャッチ」のプレーについて「大事な試合でああいうプレーができて自分も勢いにのっていけた」と振り返る。 そして森山コーチについては「森山コーチからは外野の守備の練習もみてもらっているし、試合では相手データを見せてもらってそれにもとづいての指示も受けている」と言い、初回の森山コーチがおもわず褒めたプレーに関しては「いつもどおりに準備してプレーができた」ということになる。 コーチが伝えていることをもとに、相手のヒット性の好打を好捕でアウトにしてくれるのであれば、コーチとしてもありがたい存在であることは間違いないわけである。 結果としてこの日は先制のホームを踏み、追加点となるホームランを放つなど攻撃面でも目立って「お立ち台でヒーローインタビュー」も受けた高田選手ではあるが「打つだけがグラウンドでの仕事とは思っていない。これからも相手のヒット性の当たりを消していきたい」と、守備面での意識の高さも感じさせてくれた。 この「背番号1のすごい男・タカダ」は2008年から愛媛MPに参加している選手。2008年の後期優勝時=初優勝の時に愛媛MPに所属していたわけだが、それはつまり「リーグチャンピオンシップで勝てないすべての愛媛MPでプレーしてきた」ということである。 誰よりも悔しい思いをし続けて、だれよりもここで勝ちたがっている男であるともいえる。その男が攻守にわたる活躍でついに愛媛MPの「リーグチャンピオンシップ初勝利」を達成した。 とはいえまだ1勝。 今期、前後期リーグ優勝の徳島ISにはリーグチャンピオンシップにおける1勝のアドバンテージがある。四国王者になるには「3勝」が必要。この日の勝利で徳島ISも愛媛MPも「あと2勝」という同条件に持ち込むことはできたが、第2戦以降はどちらのチームに勝利の女神がほほえむのだろう? 10年目のアイランドリーグ。その総決算ともいえるリーグチャンピオンシップはまだ始まったばかり! 徳島ISの連覇なるか、愛媛MPが悲願の初優勝なるか…!? 第二戦は9月21日、18:00より徳島(鳴門)のオロナミンC球場にて。3戦以降は次週、愛媛(坊ちゃんスタジアム)に舞台を移しての対戦予定!

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