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ゾーリンゲン・アリゲーターズが2014年ドイツ王者に!!

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 ドイツ・ブンデスリーガの今シーズンを締めくくる、「ドイッチャー・マイスターシャフト」の第3戦と第4戦がハイデンハイムで行われ、ゾーリンゲン・アリゲーターズがハイデンハイム・ハイデコッフェを2試合とも2-1というスコアで下して、通算3勝1敗という成績で見事優勝を果たしました。 アリゲーターズのホームでは1勝1敗と星を分け合っていた両軍のマッチアップは、場所を移した後も非常に際どい展開に。土曜日の第3戦は、先発したハリー・グリンがハイデコッフェ先発のルーク・ソマーとの投げ合い(奇しくも、ドイツ代表でのプレー歴を持つドイツ系アメリカ人同士での対決となりました)を制する一方、ドミニク・ウルフの決勝犠飛でアリゲーターズが白星を手にしました。 続く日曜の第4戦では、第2戦で大炎上し0-9での完封負けを招く背信ぶりだった、今季から加入したばかりのクリス・メズガーが発奮。前日のグリンの好投に触発されたか、南地区王者ハイデコッフェの強力打線を完投で1失点に抑え込み、見事胴上げ投手となりました。一方の打線は、相手先発のタイラー・ロックウッドからロビン・ドラッヘが5回に決勝2ラン。相手エースの数少ない失投を逃さずにスタンドに叩き込み、逆転勝ちに大いに貢献しています。 今回の優勝で、アリゲーターズは2006年以来となるドイツ王者の座を手に入れることに。昨年はファイナルで南地区のレーゲンスブルグ・レギオネーレに敗れており、戦った相手こそ違うものの1年越しのリベンジを果たしたことになります。マイスターシャフトのMVPには、計16イニングでわずか2失点の安定感を見せつけたグリンが選ばれました。一方、最優秀打者賞はサッシャ・ルッツ、最優秀投手賞はロックウッドと、ともにハイデコッフェ勢がタイトルを手にしています。 今シーズンは特に南地区において、例年とは勢力図の変化が見られました。これまで絶対王者として君臨してきたレギオネーレは1位通過を果たせず、地区優勝はライバルハイデコッフェの手に。また、会員総数100人以上を誇るドイツ屈指の大型クラブであり、この両軍に次ぐ地区の3番手としての座を維持し続けてきたマインツ・アスレチックスも、ハー・ディシプルズらとのデッドヒートがあったとはいえ4位以内に入れず、プレーオフ進出を逃すことになりました。代わって地区3位に入ったのは、今年のアスレチックスの位置にいることが多かったシュツットガルト・レッズ。新しい勢力がこうして台頭してきたことは、競争が激化しリーグ全体が活性化するということで、非常にいい兆候と言えるでしょう。 そんな波乱もあった南地区勢を確実に破ってきた今年のアリゲーターズには、他球団にはない選手層の厚さがありました。投手陣はメズガーが加入したことにより、これまで左のエースとして先発を担ってきた代表の主力投手、アンドレ・ヒューズをブルペンに回すことに成功。リーグ屈指の左腕をジョーカー的に起用できるようになったことで、継投のクオリティは飛躍的に向上しました。さらに、メズガーとグリンという2人のアメリカ人投手を先発として使えるようになった(本来、外国籍の投手は週2試合のうちどちらかにしか投げられないが、グリンはドイツ国籍も保有するためリーグ規約上外国人扱いとならない)のも、対戦相手にとってはこの上ない脅威だったでしょう。 一方の打線は、医師としての本業に専念するため昨季限りで現役引退した、怪物スラッガーのウルフがシーズン中に電撃復帰。途中から戦列に戻ったため打点こそ少なかったものの、それでもシーズン打率は.420とその打棒に衰えは見られませんでした。このウルフに加え、打率.500に33打点(注:今季の北地区は24試合制)と大暴れしたタナー・レイトン、打率.376、出塁率.491の高率を残したモーリツ・ブツゲライトが控える中軸は破壊力抜群。夏のオールスター戦ではドイツ代表の四番を務めたダスティン・ヒューズですら、クリーンアップに座れないほどの超重量打線は王者となるにふさわしいものでした。 来シーズンは、アリゲーターズは久々にディフェンディングチャンピオンとしてリーグを戦うことになります。これまでは自分たちよりも上にさらに壁となる存在(すなわちレギオネーレ)がいたものの、今度は自らが挑戦を受ける立場に。これがメンタル的な余裕を生むことになるのか、それとも焦りやプレッシャーを生むことになるのかはまだ分かりませんが、いずれにせよ1つ1つのプレーがこれまでとは少し違って見えるようになることは間違いないでしょう。今年のプレーオフで負けた7チーム(とりわけ、レギオネーレの面々はリベンジに燃えているはずです)をはじめ、他球団も今まで以上に牙をむいてぶつかってくることになりますが、そこにどう立ち向かうかは大きな見どころとなりそうです。 いずれにせよ、アリゲーターズのタイトル獲得は非常に喜ばしいこと。これをきっかけに、ドイツ球界全体がさらに盛り上がってくれば良いですね。ゾーリンゲン・アリゲーターズ関係者の皆さん、優勝おめでとうございます。ハイデンハイム・ハイデコッフェ関係者の皆さん、準優勝おめでとうございます。来シーズンも、また熱い戦いが見られることを祈っています(そして、来年こそは全試合スコア速報ができるようになりたいです!!)。ソース一覧 http://www.mister-baseball.com/solingen-alligators-win-german-baseball-championship-2014/ http://solingen-alligators.com/roster-1-bundesliga/

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