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ユン・ソンミン(尹錫珉/OR08・WBC09・WBC13代表)

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ユン・ソンミン(尹錫珉) 1986年7月24日生その他の日本語表記:ユン・ソクミン英語表記:Suk-Min Yoonハングル表記:윤석민右投右打現所属:無し(KIAタイガーズFA)年俸:3億8000万ウォン(2013年)○主要国際大会出場経歴ドーハアジア競技大会(06)北京五輪(08)第2回ワールド・ベースボール・クラシック(09)広州アジア競技大会(10)第3回ワールド・ベースボール・クラシック(13)○主要獲得タイトル最優秀防御率(08・11)最多勝(11)最多奪三振(11)〈参考〉2005~2013年のKBO投手平均成績日本人選手だとダルビッシュ有や涌井秀章、田澤純一らと同じ世代になり、NPBの海外出身選手では陽岱鋼と同い年。2005年にプロデビューすると、中継ぎ投手として頭角を現し、翌年には抑えも担う。2007年にチーム事情により先発に転向すると、打線の援護無く18敗しながらもまずまずの成績を収める。2008年も引き続き先発として投げ、自身初の最優秀防御率タイトルを獲得した。シーズン途中には北京五輪にも出場し(期間中、韓国はリーグ戦を中断)、中継ぎとしてチームの金メダル獲得に貢献する。その活躍が認められて代表に選出された2009年の第2回WBCでは準決勝のベネズエラ戦などで好投し、KIAのエースとして順調な成長を続けていると思われたが、2009年、そして2010年のシーズンは思うように活躍できず、シーズン途中に中継ぎへの配置転換が行われることもあった。なお、2010年には降板後にチームが逆転負けをした試合の終了後、ロッカールームのドアを殴って利き手小指を骨折し一時離脱している。 2011年に勝率を含む投手四冠を成し遂げ、2012年は勝数がのびないながらも良い成績を残したが、一転して2013年は不振に陥り、チーム事情もあって抑えに配置転換される。オフにFA権を行使してMLB移籍を目指しているが、シーズン中に結果を残せなかったことが悔やまれる。主な球種はストレート、スライダー、チェンジアップで、ストレートとスライダーを中心に投球を組み立てる。カーブやシンカーも投げることができるが、スライダーとチェンジアップ以外の変化球の精度はあまり良くない。通算成績は一見優秀だが、MLBに移籍したリュ・ヒョンジンに比べて試合ごとの安定性が無く、先発投手として評価する場合にはシーズン通してのイニング消化能力が大きく欠けている。 2013年の成績悪化と関連してひとつ気になることがある。2013年のKIAのDER(守備効率/今回は犠打数を考慮に入れず計算)がリーグ平均やそれ以前のKIAのDERを大きく下回っている点だ。 2013年リーグ平均 DER 0.692/防御率 4.32 2013年KIA DER 0.660/防御率 5.12 2012年リーグ平均 DER 0.709/防御率 3.82 2012年KIA DER 0.704/防御率 3.90 2011年リーグ平均 DER 0.700/防御率 4.16 2011年KIA DER 0.702/防御率 4.10 DERはフェアゾーンに飛んだ打球をどれだけアウトにできたかを数値化したもので、被BABIPの裏返しに近い指標になる。 2013年、ユン・ソンミンの被BABIPはキャリア通算よりも高い数値が出ており、例年よりもフェアゾーンに飛んだ打球がヒットによくなっていたことになるが、KIAはユン・ソンミンだけでなくチーム全体としても同様の傾向にあったと言える。急激なDERの悪化は強い打球を打たれるなど投手に原因があるのか、野手の守備に問題があったのか、それとも単に運の問題なのかはわからないが、変動の幅が大きいことからこれらの原因が複合的に影響を及ぼした結果ではないかと考えられる。守備範囲の広い外野手のイ・ヨンギュ(李容圭/オフにハンファへFA移籍)が途中離脱したことや、イ・ヨンギュをDHで起用した試合で明らかに守備に難のあるナ・ジワン(羅志完)をレフトに起用せざるを得なかったことは守備面での戦力低下に繋がった可能性がある。チーム防御率も大幅に悪くなっており、DERの悪化が防御率に影響を与えたのか、投手力の低下が結果的にDER悪化を招いたのか判断しかねるところではあるが、ユン・ソンミンの個人成績で悪化した数値のうち、被打率に関しては全てがユン・ソンミンに原因があるとは言えないかもしれない。もっとも、FIPやHR/9などの数値も大きく悪化しているので、2013年のユン・ソンミンが例年に比べ不振であったこともやはり事実であると思う。

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