Quantcast
Channel: 野球:海外/独立リーグ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1963

イランユース代表に日本人指導者を派遣しました

$
0
0
 13日にベースボールブリッジの公式ブログ(http://baseballbridge.blog.fc2.com/ )でもお知らせしましたが、昨年7月に募集した野球イラン代表の新監督に、ベースボールブリッジとして派遣していた日本人の色川冬馬さん(24)が就任することが決まりました。 今回色川さんが指導を担当するのは、フル代表ではなくその下部チームにあたるU-18、U-15、U-12の年代別3チーム。色川さんは10月からイランに渡航し、現地でベースボールクリニックの開催やイラニアンベースボールリーグ(IBL)の視察、およびその所属球団の指導などを行ってきましたが、このたびその実力がイラン野球連盟に認められ、ユース世代の代表監督として契約することが決まりました。連盟側からは、既に代表監督として採用する旨のレターも本人に送られています。 色川監督は宮城県仙台市出身。聖和学園高から仙台大学を経て、2009年から大リーグ入りを目指して渡米し、独立リーグなどを主戦場としてプレー。アメリカ・プエルトリコ・メキシコなど、計5か国18チームを渡り歩いてきました。また選手としてプレーを続ける傍ら、独自の指導理論に基づく選手育成プログラムを開発し、地元宮城県で自治体とも協力しながら子供たちに対して指導を行うなど、早くから選手以外の目線でも野球に携わってきました。 今回の採用は「フル代表の指導者探し」という当初の予定とは違う結果となりましたが、連盟としては色川監督の指導プログラムで若い世代を強化し、将来的にフル代表へ送り出したうえで世界と戦うという、長期的な視点での青写真を描いているとのこと。また色川監督自身も、若い世代の指導の方にむしろ興味関心が強かったとのことで、この点で両者の思いがマッチしたと言えます。 今回の監督募集を手引きしたベースボールブリッジとしても、この決定は非常に喜ばしいものであり大きな成果として捉えています。同じ日本人が世界を舞台に戦う、海外の国家代表チームを指導者として率いるという状況を演出できたことは、組織全体としても個人的にも本当に誇らしく思います。今回の色川監督の就任を通じて、政治的には微妙な関係にある日本とイランの関係に、少しでもいい影響をもたらすことができるのであれば、それは非常に光栄なことです。 今後ベースボールブリッジとしては、これをきっかけにイラン野球のさらなる発展のため、今後も様々な形で一層の支援をしていく予定です。もちろん、新監督である色川さんへのサポートもできる限りしっかり行いたいと考えています。WBSC世界ランキングでの、2013年度のイランの順位は48位。これを1つでも上に押し上げ、名実ともに中東・西アジア球界における中核となるような国へと、大きく成長するべくサポートしていくことが、ベースボールブリッジとしての大きな目標となります。 なお、現在のイランにおけるベースボールコミュニティにおける現状ですが、国内に独自の販売・流通網が存在しないこともあり、野球用具の不足が文字通り深刻な状況となっています。野球がやりたくてたまらない子供たちが、クラブの練習の時間以外はキャッチボール1つできない。そんな日常が今この瞬間もかの国にはあります。既に色川さんの方でも用具収集活動を大規模に実施していますが、我々ベースボールブリッジとしても彼に協力するとともに、独自に用具を集め現地に送付する活動を継続していきたいと考えています。 今後、当ブログや団体ウェブサイト(http://www.baseball-bridge.org/ )、また団体公式ブログの場でも随時詳しくお伝えすることになるかとも思いますが、今年も昨年に引き続き用具の収集と現地への送付を行いたいと考えています。その成功のためには、支援してくださる方々のご協力が不可欠です。何卒、これからもイラン野球発展のための様々な活動への、皆様の温かいご支援をよろしくお願いいたします。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1963

Trending Articles