前回、オ・スンファンに関するエントリーをアップしたらページビューカウンターが今までより多く回りました。見て下さった方に感謝すると同時に、やはりKBO単独ネタよりもNPBが絡んでくる内容の方が読まれやすいのかなと思いました(という事は、次はセッドン特集すればいいのか?)。そういうニーズがあることは承知していますが、しかしここでまたKBO単独ネタに戻ります。ゴールデングラブ賞(GG)受賞候補者の成績紹介特集第二弾です。今回は一塁手編。今年の一塁手候補選出条件は「守備出場85試合以上」、「打率.280以上」、「規定打席到達」を全て満たしていることです。一塁手部門は今シーズンのMVPを獲得したパク・ピョンホ(ネクセン)の2年連続受賞が確定的ですので、他の選手に何票入るかくらいしか予想することがありません。とはいえ、一応、主な一塁手の成績を見ていきましょう(やや濃いオレンジで塗りつぶした選手がGG一塁手部門候補者)。この表は打席数順に並べています。規定打席到達者は8名です。このうちホン・ソンフン(斗山)とイ・ホジュン(NC)は指名打者部門でエントリーされています。昨年指名打者部門でGGを受賞したイ・スンヨプ(サムソン)は、今年も指名打者での出場が多かったのですが、それ以前に打撃成績が不振を極めました。来年が勝負の年になりそうです。同じサムソンのチェ・テインはイ・スンヨプが指名打者や不出場の際に一塁で先発出場していました(厳密には順序が逆で、チェ・テインを先発で使いたいときにイ・スンヨプが指名打者に回る)が、規定打席に達していないため候補になれませんでした。好調の年と不調の年の差が激しい選手ですが、.381という好成績を残した今年の調子を来年も維持することができれば、来年のGG候補になるでしょう。パク・チョンユン(ロッテ)は打率がよくありませんので、結局候補者はパク・ピョンホを始め、パク・チョングォン(SK)、チョ・ヨンフン(NC)、キム・テギュン(ハンファ)の4名に絞られます。パク・ピョンホは本塁打・打点などでリーグトップの成績をあげました。トゥサンから移籍3年目にして、ネクセンのポストシーズン初出場に大きく貢献しました。環境を変えたのがよかったのか、今がちょうど脂の乗っている時期なのか、チャムシル球場を出る喜び(チャムシル球場はトゥサンとLGの本拠地で、HRの出にくいことで有名。但しパク・ピョンホ在籍時後半はトゥサンのホームゲームではラッキーゾーンがあった)なのかわかりませんが、「二軍の帝王」を完全に脱却してリーグの代表的選手になりました。今年10盗塁しているように、意外と足も速い選手です。現在27歳ですが、海外移籍が可能になるのは2017年ですので、もう暫くKBOの顔としてがんばってもらいましょう。もっともイ・デホ(元ロッテジャイアンツ/前オリックス)に比べると穴が多い選手なので、海外移籍できたとしても、あまりNPB向きではないように思います。現在移籍したとして、本塁打はうまくいけば20本台後半打てる可能性がありますが、打率は急激に落ちるかもしれません。日本でもおなじみのキム・テギュンは出塁率のタイトルを獲得しましたが、昨年に比べると物足りない数字です。国内復帰した昨年は、打率.363、出塁率.474と見事な数字を残したのですが、それでもGGは打点・本塁打トップのパク・ピョンホに持って行かれました。指名打者にエントリーされていたらチャンスはあったのですが。今年は打率が.319(5位)に下がったのでさらに厳しいでしょう。また、最下位に終わったチーム事情があるとはいえ、打点52ではもし指名打者部門だったとしても選ばれる保証はありません。パク・チョングォンは打率が3割を切っているものの、本塁打18、長打率.501ではキム・テギュンを上回り、打点もキム・テギュンより多い71(13位)です。ここ2年間成績が低迷していましたが、見事に復活しました。とはいえ、GGの受賞は難しい状況です。パク・ピョンホがいなかったらキム・テギュンといい勝負だったかもしれませんが。チョ・ヨンフンは2012年以降、サムソン→KIA→NCと移籍を繰り返しましたが、今年は自身初めて規定打席に到達しました。しかしGG候補として見ると見劣りしてしまうのは仕方ありません。最後に候補者の守備成績(+生年月日、GG受賞歴)を確認しましょう。韓国ではGGが実質的にベストナインとなっている上、それほど守備力が重視されないポジションなので、受賞にはそれほど影響を与えないと思います。先に書いたとおり、一塁手はパク・ピョンホで間違いないでしょう。
RC(Runs Created/ある選手が得点を生みだす能力を数値化したもの)も計算してみたのですが、パク・ピョンホが他の候補者を圧倒してしまいました。一塁手部門に関しては得票率が何%になるかを楽しみにしましょう。
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