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Channel: 野球:海外/独立リーグ
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巨人三軍vs滋賀ユナイテッド・新潟アルビレックス・福島ホープス戦

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一軍がだらしない試合をする中、ジャイアンツ球場で三軍戦を観てきました。 3試合分をイッキに振り返ります。 5/22 滋賀ユナイテッド1-9巨人三軍スタメン今季から導入されたトラックマン先生。投手のボールの回転数だとか、本塁打の角度・初速・飛距離だとかが計測できる装置。 MLB中継ではお馴染みですが、NPBだとセは巨人・DeNAの2球団が、パはロッテ以外の5球団が既に導入しているそうです。データ研究を取り入れる試みはまだ研究段階の部分も多いと思われますが、それを積極的に取り入れている楽天が好調なのと、データ活用に背を向けているロッテが不調なのを見ると、多少なりとも貢献するのではないかと思います。出来れば収集したデータをオープンにして一般人でも扱えるようにしてくれたら面白いんですけどね。全球団が導入した訳ではありませんし、自ら情報を明かすという訳にはいかんでしょうね……滋賀の先発・渡辺明貴はまだ17歳という投手。通信制の高校に在学していて、なんと現高3と同世代の高校生です。先制点を許しランナーを残した状態で降板、4回2/3を4失点でした。 2番手の鈴木志廣は23歳、3番手の保田拓見は20歳と若い投手リレー。若い内に、渡辺は高校在学中にこうして(三軍といえど)プロの打者相手に投げるというのはいい経験になるのではないのでしょうか。 4番手の平尾彰悟(23歳・龍谷大中退)はサイドスローから140キロ前後を投げる実戦的なリリーフ投手。先頭に二塁打を打たれましたがその後は3凡。調べたら成績も16回2/3で防御率1.08、奪三振19とかなり良いので、プロから指名があるのではと思いました。 3試合を通しての感想ですが、「普段どうやって抑えているんだ!?」と思うレベルで制球を乱すピッチャーがまあいること。この試合も7回に保田が2四球3安打を献上し一挙5点が入ってしまい、試合が決まりました。ドラフトの話をするとセンターの泉祐介(花園大・1年目)の名前が挙がっています。この日は4打席立って内野安打と左安の2安打でした。肩も脚もよく成績は25試合で39安打13盗塁と立派ですし指名の可能性はあるでしょう。滋賀球団は監督が上園啓史、打撃コーチに桜井広大、さらに西村憲も在籍している阪神色の濃いチーム。桑田真澄の息子がいたりもするのですが。どこぞの高崎健太(JR東日本東北)のようなルーティンをする青山誠。 5/30 新潟アルビレックス3-13巨人三軍スタメンこの試合最大のトピックは陽岱鋼とギャレットの実戦復帰。去年のオフは陽が1番とセンターを解決してくれるぞと嬉々としていた巨人ファン多数だったものの、フタを開けてみたらまさかの調整スタート。なんで1番中井・センター立岡なんて見なきゃならないんだ、と憤っていたG党も少しは落ち着くのではないのでしょうか。陽は見三振、空三振で迎えた第三打席に左中間を破るツーベースヒット。センターの守備もこなしていましたし、あとは二軍で何試合かかけて感覚を取り戻して一軍、というパターンでしょうね(願望)。一方ギャレットは空三振、一ゴロ、四球の三打席でお役御免。まあ彼の場合は調子を取り戻したとしても外国人枠の問題で昇格させることができないんですよね……マギーを獲得して去年3割25本塁打の村田をベンチ要員に回して、貴重な左の長距離打者を飼い殺しにする、という編成上のマズさが……と、この話は別のところでしますか。巨人三軍先発は橋本篤郎。直球は130キロ台後半と派手さはありませんが、コーナーを突く丁寧な投球は前回と変わらず。三軍ではかなり圧倒的な成績を残しているのでそろそろ二軍で見たい気もします。6回6三振5安打0四球1失点。走者を出しても動じない点と1イニングを15球で抑えるテンポの良さも○なところだと思います。度肝を抜かれたのがルーキー・廖任磊(リャオ・レンレイ)の投球。球速がほとんど148キロ前後を計測するパワーピッチだけでなく、アバウト過ぎる制球もびっくり。 3者連続四球を与え、ニゴロの送球エラー間に2者生還。一死から空三振、遊ゴロで終えました。 140後半を連発するエンジンの大きさは間違いありません。しかしながらコントロールは上記のようなもので、配球をテーマに投げる、といった段階にも到達していないため一軍はまだまだ遠そうですね。二軍で豊田コーチの魔改造に期待します。抗議の対応をしたりマイクで説明をしたりと忙しそうだった審判の方々。ユニフォームを見る限り三軍の試合ではBCリーグから派遣されるみたいですね(例外はあるかと思いますが)。これまでに様々な試合を現地観戦していますが、頭部死球を見たのはたぶん初めてだと思います。担架で運ばれそのまま交代した青山誠でしたが、翌日の試合に何事も無かったかのようにスタメン出場していました。 4安打4打点の大爆発だった増田大輝。僕が今最も推している選手です。逆方向からセンター方向への綺麗なバットコントロール、安定感と躍動感を兼ね備えた内野守備、相手のスキを察知して次の塁に行く姿勢、勢いを充分に殺す送りバント……今の一軍選手に足りないものを彼は持っています。タイプ的に言うと亜細亜大が好みそうな選手ですね。そういう泥臭い選手のプレーは地味ながら野球の本質を突いていて大好きなのです。キャッチャーの田中貴也と一緒に増田も支配下に置いて欲しいものです。 5/31 福島ホープス1-6巨人三軍スタメン三塁コーチも務める円谷英俊コーチ。横浜高-青学大と球歴がエリートだし楽天の平石洋介(PL学園-同志社大-トヨタ自動車)のように二軍監督も務めたりして……三試合見た中で福島ホープス戦が最もいい戦いをしたのではないかと思われます。スコア自体は5点差の開きがあるものの、初回に三軍が4点を先制し2回と3回を1点ずつ入れたあとはゼロ行進でした。福島は7回のボウカー(元巨人)のソロのみの1得点止まり。笠原拓海(新庄東高-石巻専修大-ジェイプロジェクト)は初っ端から3四球2死球と乱調で、坂口への押し出し四球とマルティネスと高橋洸にタイムリーを浴びたことで4点を失いました。結局5回を投げ6失点した訳ですが、4回以降は他の2投手も無失点だったためその点を試合後のミーティングで話していたのが聞こえました。 6回から登板した溝上裕樹(希望ヶ丘高)は2回を無失点。四球で走者一人を出すも打者7人斬りでした。直球は130キロ台が多かったですがボール自体に力が付随しており、独自の投球の間合いみたいなものを確立している雰囲気がありました。けん制もスキを突くのが上手くあわやアウトというシーンも。 96年世代で若いしもしかしたらプロから声が……なんてことをツイッターに書き込んだら地元民からサーチを受けて身内で軽く拡散されるという……笑まあでもそれだけ周囲の期待を背負っているということですからね。これまで見たBCLのPの中でもホントによさそうな素材だと思いましたし。三番手・青木勇人(智弁和歌山高-法政大-カナフレックス)も直球は130キロ台ながら1回無失点。105キロ前後の緩いカーブも投げていました。先発の笠原もそうですが社会人チームを経てBCLに来た選手も在籍しているんですね。社会人の安定を捨ててまでチャレンジしている訳ですから相当プロ志望が高いのでしょう。青木は智辯和歌山時代からプロから注目されるも進学を選び、大学では後輩の熊谷や菅野に出場機会を阻まれたと記憶しています。同姓同名の投手がかつてプロにいましたが、こちらは利き腕と投法が異なるどころか名前の読みも「はやと」ではなく「ゆうと」。なかなか際立った武器が無いタイプのピッチャーなので圧倒的な成績を残すことがプロへの道かと。投手陣の粘りに応えたいところでしたがボウカーのソロの1点のみ。後ろ髪がエルドレッドみたいになっていました。大型ショートの岡下大将(樟南高校)の調子が戻れば打線も活気付くんでしょうけど……関西独立や石川でプレーしてもう26歳。年齢的にも今年のドラフトで……という時期ですかね。巨人の継投をざっと紹介。故障から復帰を目指す高木勇人が先発。球威もありましたし近い内に一軍で見られるかも。 2番手は2年目の巽大介。三番手はルーキー高井俊。これまでに見たピッチャーの中で間違いなく最も写真映えする選手です。これまでは高橋礼(専修大)が一番だと思っていたり。ボウカーに完璧な一発を浴びた堀岡隼人も新人。ワイルドピッチもありピンチをつくるもなんとか1失点に。右肘手術から再起を目指す土田瑞起は6年目27歳。本来であれば三桁背番号なんて着けている場合じゃないんだけどなぁ……最後は成瀬功亮が締めてゲームセット。7年目25歳と所属年数は長いものの正直名前しか知りませんでした。最速149キロの速球を投げ込んでアウト全てを三振で奪いました。こんな選手がいるなんて知らなかったぞ……その代わりに四球も2つ出していたのがアレでしたが、年齢的にそろそろ戦力として……という時期に差し掛かっていることは言うまでもなく。別に比較して優劣を付ける意味ではありませんが、3試合観た中だと福島ホープスが最も興味深いチームでした。他独立リーグや社会人やNPBの経験者といった多様なバッググラウンドを持つ選手が在籍していることもその一つです。あと、やはり選手の入れ替わりが激しいので内野の要に経験豊富な岡下がいるというのも強みじゃないんですかねえ。投手の自滅や野手がエラーで足を引っ張るという失点パターンを何度も見ましたから、この二点を解消すれば独立Lのレベルは自ずと向上するのではと思いました。ジャイアンツ球場は行くまでに山登りをしないといけないし、今くらいの時期から暑さがハンパないので行くには勇気がいりますが、それを踏まえてでも独立Lの試合は見てみる面白さがあると思います。どこの環境にも光る選手はいるんだと、この3試合を通して改めて思いました。

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