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2016中国野球リーグ展望&代表候補選手名鑑

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いったい誰に需要があるのか、というのを気にし始めるとそもそもこのブログの存在意義自体が問われてしまうので気にしないことにした。というわけで間もなく(27日から)開幕する今年の中国野球リーグのアバウトな展望である。中国野球リーグは厳密には「プロ野球」ではないという話は、ここでは何回もしている。ただ、中国の野球選手は野球を生業としている。この辺の複雑さは、ブログに何度か書いているので昨年の記事のものをコピペ(一部改編)で以下に引用する。知っている人は読み飛ばしましょう。(ここから引用)中国の野球選手は「公務員」だという説明をしましたが、何故このような形が成りたっているのでしょう。各省がこの国では決してビッグスポーツとは言えない野球のチームを持っているのはどういうことなのかというと、中国には中華人民共和国全国運動会(通称全運会)という4年に1度行われる中国最大のスポーツの祭典があります。日本で言うところの国民体育大会。中国国民にとっては五輪よりもステータスが高いというくらい権威のある大会だそうで。これに野球も正式種目としてあるのが大きいらしい。各野球チームはここで省の看板を背負って結果を残すことを最も求められているようです。給料はスポンサーや入場料といった収入で賄われているわけではないですから、やはりプロとは言えないですよね。野球で生活してるけども。それでも全運会に野球種目があるおかげで、省は野球チームを持つメリットが生じて、選手もそれで国から給料を貰っている。これで成り立ってるわけです。そしてその省チームを集めて02年に作られたのが、中国野球リーグ(CBL)になります。ただ、このシステムが中国の野球を支えてきた一方、それが逆に足かせになっている側面もあったりする。プロじゃない形である意味成り立ってしまっているので、前述したように儲けようとか、リーグを興行として盛り上げる発想自体がなかったわけです。観客無料で成り立っちゃってるんだから、チームも客を呼ぶ努力をする必要とかもない。見たい人が見に来ればいいよ的な。選手が実力を磨くためにある内向きのもので、どこでいつやってるのかも分かり辛いし、個人成績すらろくに掲載されないような状況でした。中国野球も特に北京五輪以前くらいまでは代表チームの強化にかなり注力していました。国際大会への派遣や代表の海外遠征。外国人監督の招聘といったものです。この強化方法はある程度の即効性はあるものの、限界を見せたのがその集大成となった北京五輪だったと思います。台湾代表から大金星を奪ったものの、依然として野球の先進国との実力の開きは大きいという現実は変わらなかった。やはりピラミッドの頂点を強化するだけでは限界があり、ピラミッドの底辺の拡大こそが中国野球が次のステージに行くためには見出したい活路だったんじゃないかと思います。そのためには、国内リーグの発展・ファンの獲得はやはり無視できない。 2002年に発足したこれまでの中国野球リーグはリーグのスポンサーに海外の企業が就いて、そのスポンサーがリーグの開催にかかる交通費をはじめとした(国土が広いのでとくに交通費の負担額は大きい)費用を負担することによって成り立ってきました。ただ、リーグ自体はもちろん現段階では純利益を生み出す存在ではなく、これから成長が見込まれる中国に対する先行投資的な意味合いが強かった。なので、いつスポンサーに離れられてもおかしくない。これまでのリーグ戦はスポンサーの事情に振り回されることが多く、ここ2年リーグ戦が開催されなかったのも新しいスポンサーが見つからなかったことに尽きます。昨年、中国野球リーグは2年間の休止を経て復活しました。これも今回はこれまでのものとは毛色が違う。 2014年から中国野球に関する権限を中国野球協会から委託された運営会社「恒達聯合」によって再開したリーグ戦は「商業化・興行化」が強く意識されており、試合観戦は有料化。新たな野球ファンを獲得することが期待されます。中国で野球をビジネスにしようという本格的な取り組みがこれから行われていくことになります。これまで、中国の野球は国からの五輪種目としての予算とMLBの援助、外国からの投資などに依存していたイメージですが、ようやく「自立」に向けて脱皮が始まったってところでしょうか。(引用ここまで)上記を読んでもらえれば「中国野球」というものがどういうものなのかアバウトには理解できると思う。現在の運営会社になって今年で3年目。言い換えれば新生中国野球リーグが誕生して3年目になります。詳しくは分かりませんが、それなりにこれまでと違って「ファン」という存在が意識されたリーグになっているようです。今年はどうやら30試合が開催されるようで、日本のプロ野球の感覚だとそれでも随分少なく見えるかもしれませんが、一桁~15試合あたりが通常だったこれまでのことを考えると、これは結構凄いことです。国土が広いので、どうしても試合をするのにはお金がかかりますからね。順調にいっている証と言う風に僕は勝手にポジっています。 2016年のCBL(中国野球リーグ)1部の日程が発表に。https://t.co/43vrdYyNTb (wordファイル注意)天津、北京、上海、四川、江蘇、広東の6チーム3連戦×10週、1チーム30試合を予定予定通り実施されれば、05年以来11年振りの30試合開催— 中国棒球'非'公式情報 (@CHNbangqiu) 2016年5月8日上記に埋め込んだツイートをしているアカウントは、中国野球の情報を発信しており、日常的に中国の野球情報を漏らさず手に入れたい方にはフォローをお薦めしたい。私自身も、中国の野球に関する情報はこのアカウントの中の人が発信しているものに依存度が高いですからね。ここからはチーム別の展望に移っていきます。選手紹介の欄は、WBCに選ばれる可能性のある選手を中心にピックアップしました。横に併記しているのは主な中国代表歴。○広東レオパーズ    2009年の「全運会」王者。 09年のメンバーを中心に2013年の全運会を集大成として連覇を目指し、日本人指導者を招聘。日本遠征なども行っていた。来日している広東省のチームの練習試合を見てきた | 世界の野球 | スポーツナビ+ http://t.co/ltHCHVf3vo— 世界の野球 (@sekainoyakyu) 2013年7月1日上はその時見に行った試合のレポートだったりする。結果的には決勝進出を逃し、連覇は失敗。その後は事実上のチームの解散という話も出たが、とりあえず今現在チームの活動は続いている。ただ、選手の世代交代は進んでおらず未だに全運会優勝世代の選手が、ベストメンバーを組むなら中心となってくるだろう。チームもその脱却を図るべく17年の全運会にむけて積極的に若手を登用しているようだが。。現役の中国代表選手である左の大砲、那闖や代表の正捕手候補筆頭である2013年WBC代表、孟偉強が中軸を担ってくるか。 2014年の仁川アジア大会で正セカンドとして活躍した唐煒にも攻守の中心選手として期待される。守備面では若手内野手で、元々は外野手だった羅錦駿のショート守備が安定してくれば、チームとしての戦いも安定してくるはずだ。投手陣では、かつての投手層の厚さは完全に失われており捕手である孟偉強が先発投手としてマウンドに上がることさえある。中心となるのは河南から移籍してきた左腕の卜濤。 13年WBCブラジル戦の先発投手としてチームを本大会残留に導いた左腕を軸に、ベテラン選手のフェードアウトで消去法的に序列が上がってきた右腕の魯超らが中心となってくるだろうか。予想オーダー 4唐煒 14年アジア大会代表 6羅錦駿 D那闖 14年アジア大会代表、15年アジア選手権 2孟偉強 13年WBC代表15アジア選手権など 8斉択 7馮毅 06・09年WBC代表など 5孫富龍 3湯淼 9朱家鋭・主な投手 △卜濤  13年WBC代表など魯超△劉凱  北京五輪代表、元ヤンキース傘下林樹考陳誠飛・孟偉強 捕手 右右 185/85  13年WBCにも出場した次代の代表正捕手。チーム事情から広東ではピッチャーで登板する機会も多い。強肩とキャッチングは評価が高い。代表で4番も担ったバッティングにも定評があり、パンチ力のある打撃が印象的。代表ではサードで起用された経験もある。 39那闖 外野手 左左 185/95  中国では超貴重な左の長距離砲。自分のスイングで捕らえられれば、打球はピンポン球のように飛んでいくプルヒッター。代表では3番を打った。理想の起用方法は指名打者で、レフトを守ることもあるが、動きが重く信頼度はかなり低い。元々はピッチャー。○天津ライオンズ中国本土の中でも野球熱が高いとされる天津に本拠地を置く名門。昨年は主力を使わず実績のない若手選手を中心に戦うシーズンだった。長年中国野球を牽引してきたチームであり、08年にはアジアシリーズに中国王者として出場。台湾王者の統一ライオンズからあと一歩で金星と言う戦いを見せた。横浜ベイスターズとも業務提携を結んでいた。野球熱が高いということもあって、人材が豊富でとくに投手層の厚さは天津の伝統的な特徴。一方で野手陣は現役代表クラスが並んでいた00年代と比べると小粒化しており、現在野手で継続的に代表に呼ばれている選手は外野手の楊順意くらいだろうか。守備面でも不安は大きく、横浜育成でのプレー経験がある王靖超、聞磊の二遊間は安定感に欠ける。投手王国と呼ばれてきた投手層は変わらずリーグ屈指である。 13年WBCでも先発した左腕の李鑫が中心になる。そのほかチェンジアップが持ち味の孫建増や、2010年のアジア大会で社会人日本代表を8回無失点に封じた李梓踉、アジアシリーズで統一相手に好投した蘇長龍、140キロを超える速球を投じる許雲龍ら代表クラスの中堅・ベテラン組に加えて崔恩庭、左の趙士華といった若手も台頭してきており、ピッチングスタッフに関する不安は少ない。質量ともに十分と言えるだろう。予想オーダー 8楊順意  15アジア選手権など 6聞磊 9古汶鑫  15年アジア選手権など D張振旺  06・09年WBCなど 4王靖超  06・09年WBCなど 2杜孝慈 3張皓玥  14アジア大会など 7高強 5王凱   14アジア大会など・主な投手△李鑫  13年WBC 孫建増 14年アジア大会など李梓踉 14年アジア大会など△蘇長龍 03アテネ予選など許雲龍崔恩庭△趙士華韓立鉄・李鑫 LHP 190/70 天津ライオンズ中国代表左のエース。タメのあるフォームから丁寧にコーナーにボールを集めてくる左腕。カーブ、スライダーのほかに、チェンジアップもしっかり扱えるところも◎。13年東アジア競技大会ではアマ中心の台湾に好投し勝利に導いた。日本のアマチュア野球に散見されるような制球のよい左の好投手だが、スピードは130中盤ほどとパワーレスであるためWBCのキューバ代表やアジア大会の韓国代表にはねじ伏せられてしまうあたりが悲しいところ。また、ランナーを出すと自分の投球ができなくなる傾向にあり、一度リズムを崩すと四球を重ねてしまう弱点も。精神面が課題。・李梓踉 RHP 196/85 天津ライオンズ瞬間最大風速では、中国史上最高の本格派投手と言われていた男。新人王を獲得した2010年シーズンの11月に行われた広州アジア競技大会にて、社会人日本代表相手に2試合計8イニングを無失点に抑えた。 140キロ前後の球速に加え、内外角を正確に投げ分けるコマンドピッチャーでもあり、中国史上もっとも球威と制球を兼ね備えたピッチャーだったかもしれない。スライダー、カーブも低目に集まっており、特にバッターの懐を突く速球が印象的だった。その後は故障で失速。2014年の仁川アジア大会で代表に復帰するも、かつての球威も懐を突く制球力も影をひそめてしまっていた。彼が完全復活すれば、天津だけでなく代表としても大きいのだが・・・。・楊順意 外野手 右右 179/70 天津ライオンズ 13年WBC後に台頭してきた俊足好打の外野手。プロレベルの速球にもにも対応できる数少ないラインドライブヒッターの一人。俊足と捕手出身の肩を生かした守備も期待したい。○北京タイガース圧倒的な選手層を保有する中国野球を代表する強豪。控え選手に代表クラスがいるようなことも珍しくない。 14年の中国リーグ王者であり、2013年に行われた直近の全運会の優勝チーム。投手、野手共に代表経験者が名を連ねる。今年のリーグ戦でも優勝候補筆頭と言っていい。中国野球のレジェンドと呼ばれる捕手の王偉、代表の正ショートに定着しつつある程賛、巨人の育成選手だった崔暁、北京五輪でアメリカから本塁打を放った楊洋など新旧の中国代表のレギュラーがラインナップには名を連ねる。打力だけでなく程賛を中心としたディフェンス面でも中国リーグでは一歩突き抜けている。投手陣では楊海帆、劉宇ら13年WBC代表のほか于磊、賈金超など代表経験者を揃え、張濤、李夕俊など若い選手の台頭にも滞りがない。 130キロ後半から140キロを投じるパワー型の投手を多く輩出してきたことも北京の投手陣の特徴である。全分野にわたって死角は見られず、試合数が増えてより地力が問われる形式になったことも北京の天下が続く追い風になってくるはずだ。昨年の中国シリーズでは江蘇に敗れ優勝を逃してしまったが、その雪辱を晴らすシーズンにしたい。予想オーダー 8崔暁 13WBC、15アジア選手権など 4袁友根 15アジア選手権 D楊洋 北京五輪・09WBC 5国濤 06WBC 2王偉 北京五輪 13WBCなど 3張賽 15アジア選手権 7宋佳 9翟源凱 14アジア大会 6程賛 15アジア選手権・主な投手楊海帆  13WBCなど劉宇  13WBCなど于磊  15アジア選手権など賈金超 15アジア選手権孟慶遠 13WBCなど張濤△李夕俊・楊海帆 RHP 188/75 北京タイガース 2014年のの仁川アジア大会では右のエース格をつとめた若干20歳の未来の代表エース。13年WBCでも18歳ながら選出されている。メジャー式の歩幅の狭いフォームから、130キロ中盤-後半、時折140キロ超のボールを投じる「パワーピッチャー」。ボールは全体的に高いため、国際レベルの打者相手だと苦しい単調な投球に終始することも。ツーシーム、カーブの他にチェンジアップも投じる。・劉宇 RHP 180/75 北京タイガース変化の大きいカーブに特徴を持つ投手。スピードは130前半-中盤、ボールもバラつくことが多かったりとカーブ以外はあまり特筆すべき部分は少ない。国際試合の経験を経てもう一つ工夫が欲しいところ。・賈金超 RHP 190/115 北京タイガース昨年のアジア選手権で代表初選出。そのため情報は多くない。体格、北京が伝統的にパワー型の投手を輩出していることなどを踏まえて考えるとスピードはそこそこ出るピッチャーなのではないかと予想されたが、むしろ軟投派だった。130前半のムービングとカーブを混ぜてのらりくらり抑えていくスタイル。目先を変えるにはちょうどいいが、長いイニングになると厳しい。・于磊  RHP 189/77 北京タイガース同じくアジア選手権で初選出。彼もまたスピードを武器としたパワー型のピッチャーだったが、一時期故障もあってフェードアウト。少しスタイルも変わったようだが、最速142キロと速球は健在。スライダーのキレ味も鋭かった。・王偉 捕手 右右 185/90 北京タイガース WBC2大会&北京五輪出場など長らく中国代表を支えてきたレジェンド。プロレベルのスローイングと長打力、高いリーダーシップと多方面で中国野球の中心的存在。代表は引退しそうで結局は戻ってくる印象。昨年のアジア選手権では流石に少し攻守ともに年齢の影響を感じさせられた。・李澤源 内野手 右右 184/90 北京タイガースユーティリティー枠。かつて四国ILの香川でプレーした経験を持つが、特に目立った数字は残せなかった。所属の北京でもユーティリティーという位置づけ。体格はあるものの、打つ方も特別な貢献ができるタイプではない。捕手や遊撃手をサードに持ってくることが多い中国代表において、普段からサードを守る機会の多い彼の守備は安定しているように見えた。三塁特有の鋭い打球や深いところから投げるスローイング、バント処理も難なくこなしている。・程賛遊撃手 右右 185/75 北京タイガース昨年中国代表初選出の大型内野手。中国待望の「専守防衛」型ショートストップ。代表クラスですら守備率.900前後という中国のショート事情において、.950前後の数字を残せる守備力は貴重である。攻撃面では体格のわりにほとんど期待できないが、たまに意外性を見せることも。体が大きく、フットワークはセンターラインの選手として考えると正直重い。スローイングも中国レベルでは安定しているのだろうが、長身の一塁手が目いっぱい伸びるような送球が多かった。ただ守備範囲内はそこそこ捌けるのはやはり大きい。・崔暁 外野手 右右 180/72 北京タイガース中国代表のリードオフマン。元巨人の育成選手だったり。体も細く、左肩も開いているのでスイングはまったくシャープには見えないが、日本や韓国のトップレベルの投手からWBCやアジア大会で安打を記録。外野の頭を越すような打球は打たないが、半速球をうまく合わせる。国内でも打率を残しており、スピードもある外野手。俊足を生かしてセンターを守るが、WBCでは落球したりとあまりセンスがあるようには見えない守備。スローイングもイマイチ。巨人育成時代は二塁手だった。○上海ゴールデンイーグルス CBL発足後から中位や下位くらいの立ち位置を維持してきた上海。 2010年の世界大学選手権には、事実上の上海の単独チームとして出場している(当時の観戦記→http://www.plus-blog.sportsnavi.com/sekainokakyu/article/235)特に投手層が薄く苦しい戦いが続く時期もあったのだが、近年は若い戦力獲得のルートを確保したことによって世代交代が一気に進んでいる今後が楽しみなチームである。打線は中国代表経験が豊富な選手はおらずネームバリューには欠けるものの、新戦力の台頭が著しくこれまでレギュラーだった中堅選手も追いやられていってしまっている。鹿島学園でプレーしていた韓嘯も加わる予定で、ラインナップの若さはさらに増してくる。昨年代表初選出となった李寧は打力に優れた捕手であり、内野手や外野手として出場することも。郝国臣は強肩強打の捕手として活躍していたが、故障もあって現在は指名打者に専念している。数少ない主力のベテラン野手の一人だ。全体を見渡すとやはり経験が少ない選手が多く、守備面では上位チームと比べると一抹の不安が残るか。投手陣では10代のころから上海の主力投手として活躍してきた140キロ近い速球を持つ奇済平、13年WBCではライトとして出場するも現在は投手がメインとなっている楊燕勇という若い二人が中心となってくるか。奪三振能力の高い屠佳倫も期待のかかる若い投手の一人である。優勝を狙うチームと比べれば戦力は落ちるかもしれないが、若い選手が多く今後ののびしろで言えば最も期待できるチームなのかも知れない。予想オーダー 4韓継超 6鮑振北 7代偉 D郝国臣 10アジア大会、13東アジア大会など 9韓嘯   5曹一杰 3陳忠陽 2李寧  15アジア選手権 8孟醒・主な投手奇済平 14アジア大会楊燕勇 13WBC 屠佳倫董事  10アジア大会  楊木羽胡凱焱・奇済平 投手 右右 上海ゴールデンイーグルス十代のころから上海でエースという役割を担う、中国代表の若手投手の一人。 2014年のアジア大会でそのピッチングのベールを脱ぐこととなったが、サイドとオーバーを投げ分ける特異なスタイルだった。制球はかなりバラバラだったが、130キロ中盤から140キロに達する球威を持つ。サイドで投げるときはスライダーが多い。アジア大会の準決勝では韓国代表のカン・ジョンホ(現パイレーツ)から左中間にホームランを被弾した。○江蘇ペガサス 昨年北京との中国シリーズを制しついにリーグ初優勝を果たした成長著しいチーム。 CBL加入時は中国ホープスターズという若手の選抜チームだったが、後に江蘇に移転。 MLBが現地の学校と併設したアカデミーを作っており、近年アカデミー出身の有望な若い選手が多くチームに在籍するようになってきた。中国代表にもたくさんの戦力を供給するようになってきている。打線は決して爆発力のある重量打線と言うわけではないのだが、上位から下位まで代表経験者が揃い、選手を構成するタイプ的にもバランスのとれたラインナップと言えそう。昨シーズンから長年ショートのレギュラーを務めてきた中国代表選手である陸毅を外野にコンバートし、陳晨がショートを守るという布陣になっているが、この守りの形がどれだけ成熟しているか、というのも試合数が増えた今年のリーグ戦で勝利を堅実に拾っていくためには重要な部分となってくるものと思われる。ピッチャー陣のコマの多さも昨年のリーグ初優勝を支えた。昨年のアジア選手権で初めて代表入りを果たした鄭超群を中心に、左腕の孫友亮、MLBアカデミー出身の大型右腕・朱経昊、癖球が持ち味のベテラン張徳洋など、質量ともにこちらもバランスのとれた構成となっている。虞駿岩や朱松軍といった若手投手も次々と出現しており、怪我でフェードアウトしているものと思われる14年アジア大会代表の張想なども加わればさらに厚みは増してくる。天津・北京が牽引してきたリーグの勢力図を塗り替えるのか。昨年に続くリーグタイトルに期待したい。・予想オーダー 5杜暁磊 15アジア選手権など 3褚夫佳 09・13WBC代表など 7陳浩  09WBC代表など D陳彪 9陸振洪 13WBC代表など 6陳晨  15アジア選手権 2張凡  13東アジア大会 8陸毅  15アジア選手権など 4桑忠文・主な投手鄭超群 15アジア選手権△孫友亮朱経昊張徳洋 10アジア大会虞駿岩朱松軍高健・鄭超群 RHP 183/87 江蘇ペガサス近年チーム力が向上、代表にも好投手を輩出するようになった江蘇の代表格。近年国内リーグで好投を続けており、昨年のアジア選手権で待望の初選出となった。最速139キロとたてのカーブ。独特のテイクバックから投げおろすスタイル。・褚夫佳 一塁手 左左 190/85 江蘇ペガサス 09年WBCから代表一塁のレギュラーを守ってきた長身選手。長身に俊足を兼ね備えた中国好みのアスリートタイプだが、打つ方はあまり打球に角度が付く方ではなく、かといってプロレベルのピッチャーから鋭い打球を放つわけでもない。時折パンチ力を見せるといったタイプ。メジャー式の足を上げずに軸回転で打つスタイル。長身を生かした守備でも貢献できるが、(打球、送球共に)バウンドに合わせるのはそんなに上手くない模様。・杜暁磊 二塁手・三塁手 右右 180/70 江蘇ペガサスバッティングでは繋ぎ役。身軽な内野守備でも貢献できるセンス型。もとは捕手出身のため、昨年7月のユニバーシアードでは正捕手として出場した。緊急用の捕手という意味でも利便性が高い。・陳晨 遊撃手・外野手 右左 186/77  江蘇ペガサス昨年江蘇のショートに定着した19歳の若手内野手。中国内ではまともと思われる遊撃守備に、打つ方でも下位打線ながら貢献していた。速球を引っ張り切れるタイプではなく、合わせるのが上手いといったタイプという印象。アジア選手権ではライトなどでも出場したが、さすがに頭上を襲う大きな飛球の処理は危なっかしかった。・陸毅 外野手 右右 180/76 江蘇ペガサス 2014年のアジア大会では中国代表のショートだった選手。昨年から所属チームでセンターにコンバートされており、今回も外野手登録。アジア大会では軽快な守備を見せていた一方、守備のスランプにハマりやすく、失策するとそれが続いてしまうエラーの多い内野手でもあった。外野守備に不安をもつ中国代表において、代表のショートにまで一度のぼりつめた選手が外野守備でどのレベルにまで達するか注目。投げる、捕る、の基本的なスペックは一般的な中国人外野手より高いはずである。打つ方でも繋ぎ役として貢献できる。○四川ドラゴンズ CBLには2005年から加入。戦力的に他の5チームと比べると劣っており、昨年も二部優勝の河南と入れ替え戦を戦い一部に残留した。なんとか一部リーグで戦えているのは、中国代表の常連となっている左腕・冉松の存在が大きいか。最速で140キロ計測するスピードは中国のサウスポーでは屈指の球威。ボールはかなりバラつきが多く球威がある(国内レベル限定)こと以外に特に目立ったものがないため、国際レベルでは通用していないものの四川では大黒柱である。彼と並ぶ二枚看板として同様に中国代表常連である羅夏は130キロ台中盤の癖球が持ち味。ただ、近年は国内では結果を残せていないようである。彼が復調すれば、四川の成績はもっと向上するはずだ。この二人を中心に、王蒙豪や甘泉といった投手で構成される四川の投手陣なのだが、力量不足は否めない。一方の野手陣では、北京五輪やWBCなどで主力として活躍してきた馮飛が変わらず大黒柱としてチームを支えている。四川ではショート、代表ではライトという二足のわらじをはいてきた選手。ベテランになった今でも入れ替え戦では4番ショートとして出場している事実は、四川の層の薄さを象徴していると言っていいかもしれない。また、昨シーズンは元代表捕手の金利民が.467というハイアベレージを残した。かつて代表に呼ばれていた時代は王偉(北京)をはじめ代表の捕手が最激戦区だった時期であり、彼は大きな国際大会にメンバー入りするようなことはなかったものの、元代表捕手としての片鱗を見せつけている。一塁手の楊波もリーグの打撃ランキングで上位に名を連ねていて今後の代表入りも期待されるだろう。打力面ではまずまずの力があるものの、投手層と守備面では不安が大きく最下位を免れるのは厳しい。それでも好選手がところどころにいるチームであり、リーグ全体のレベルを考えても四川が他の5チームと遜色ない戦いを見せてくれることに期待したいところである。・予想オーダー 7鄧海軍 15アジア選手権 8付瀟霄 2金利民  5馮飛 09WBC、北京五輪など 3陳俊鵬 D楊波 6王寒冰 4翟学浩 9倪紫陽・主な投手△冉松 13WBC、15アジア選手権など羅夏 13WBC、15アジア選手権など王蒙豪甘泉・羅夏 RHP 182/90 四川ドラゴンズ 13年WBC日本戦先発。インステップする踏み出しから130中盤のハードシンカーと、スライダーが中心のピッチングスタイル。細かなバラつきが多くボールをしっかり選べば勝手に自滅するタイプで結構炎上も多い投手なのだが、打ち気にはやる日本打線はボール気味の癖球に手を出して術中にハマっていってしまった。ムーブの大きいメジャー球の方が生きるタイプだと思われる。・冉松 LHP 183/75 四川ドラゴンズ中国野球の左腕不足により消去法的に選出されているような左腕(失礼)。130中盤ほどの速球、制球はバラつきが多く与四球も多い。球種はカーブくらい。右中心の代表において、リリーフでアクセントを加えたい。

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