ヨーロッパ球界のNo.1クラブを決めるヨーロッパカップの2015年大会が、去る今月2日から7日までオランダ・ロッテルダムとフランス・パリで開催され、キュラソー・ネプチューンズ(オランダ)とUGFフォルティチュード・ボローニャ1953(イタリア)が、決勝にあたるヨーロッパチャンピオンズカップ(開催日未定)への進出を決めました。前回のパリラウンドに引き続き、今回はロッテルダムラウンドの戦いを振り返ってみたいと思います。
(2)ロッテルダムラウンド出場チーム・セナート・テンプライアーズ(フランス)
・AVGドラッシ・ブルノ(チェコ)
・テレマーケット・リミニ・パイレーツ(イタリア)
・ハイデンハイム・ハイデコッフェ(ドイツ)
・キュラソー・ネプチューンズ(オランダ)
・KNTUエリザベトグラード(ウクライナ)
ホストチームであるネプチューンズと、昨年のファイナリストであるリミニが優勝争いの軸。今回はフランスから同国随一の選手層を誇るルーアン・ハスキーズが出場しないため、この両軍が勝ち抜けを争う最有力候補と目されました。そのハスキーズに代わる新フランス王者として参戦するテンプライアーズ、チェコ最強クラブのドラッシが次点として台風の目と目される存在に。今季目下ブンデスリーガ南地区で2位ながら、チーム防御率5点台と調子の上がらないハイデコッフェ、ウクライナ勢として2年連続出場のKNTUはやや厳しいか。試合結果
2日セナート・テンプライアーズ2-0AVGドラッシ・ブルノテレマーケット・リミニ・パイレーツ8-3ハイデンハイム・ハイデコッフェキュラソー・ネプチューンズ12-0KNTUエリザベトグラード(7回コールド)
3日
KNTUエリザベトグラード1-8テレマーケット・リミニ・パイレーツハイデンハイム・ハイデコッフェ5-1セナート・テンプライアーズ
AVGドラッシ・ブルノ1-6キュラソー・ネプチューンズ
4日セナート・テンプライアーズ2-11テレマーケット・リミニ・パイレーツ
KNTUエリザベトグラード6-11AVGドラッシ・ブルノハイデンハイム・ハイデコッフェ1-15キュラソー・ネプチューンズ(7回コールド)
5日ハイデンハイム・ハイデコッフェ7-5KNTUエリザベトグラードテレマーケット・リミニ・パイレーツ2-6AVGドラッシ・ブルノセナート・テンプライアーズ1-4キュラソー・ネプチューンズ
6日
AVGドラッシ・ブルノ5-1ハイデンハイム・ハイデコッフェキュラソー・ネプチューンズ5-3テレマーケット・リミニ・パイレーツ
KNTUエリザベトグラード3-7セナート・テンプライアーズ 昨年度、2年連続でヨーロッパクラブランキングNo.1に輝いたネプチューンズ、やはりさすがにその強さは伊達ではありませんでした。初戦でKNTU相手のコールド勝ちを決めると、その後も各国のトップクラブを相手に安定した強さを発揮。逆転勝ちとなったリミニ戦だけは際どい試合となりましたが、この試合でも序盤は圧倒的な投球を披露していた相手先発アレクシス・カンデラリオが、終盤になって疲れてきたところを狙い撃つしたたかさを見せました。 一方、優勝争いの一角と目されたリミニは序盤で3連勝しながら、最後の2試合で連敗を喫しまさかの1次リーグ敗退。その強豪を押しのけて逆転で決勝進出を決めたのは、逆に最初の2試合を落としながらそこから3連勝を決めたドラッシでした。分水嶺となったのは、なんといってもリミニを直接対決で破った5日のゲーム。今大会全体でもNo.1のサプライズと言えるこの試合では、3回までにミヒャル・オンドラチェクの2点適時打などで5点を挙げる一方、先発マルティン・シュナイダーが8奪三振、2失点で完投勝利を収める快投を披露しました。
7日(決勝)
キュラソー・ネプチューンズ8-2AVGドラッシ・ブルノド 110 000 000 2 9 4ネ 010 000 52X 8 15 0
(勝)ヴァンデンブランデン
(敗)R.チルースト ネプチューンズがディエゴマー・マークウェル、ドラッシがペトル・ミナジークという両先発を立てて臨んだこの試合。序盤は挑戦者であるドラッシが見せ場を作ります。初回、先頭のミヒャル・オンドラチェクの三塁打と次打者シュナイダーの犠飛であっさり先制すると、2回にもパベル・ブドスキーの適時打で1点を追加。直後の守りで、ベンジャミン・ダイルに適時打を許し1点差に追い上げられますが、その後はミナジークからネイサン・オブライエン、ミヒャル・ソボトカとつないだ継投でしのぎ、終盤まで2-1とリードを保ちます。 ところが、7回から4番手としてマウンドに上がったラディム・チルーストが大誤算。先頭のガイナー・ロペスは難なく打ち取ったものの、次打者のダイルに安打を浴びたのをきっかけに一気に打ちこまれ、バックの拙守も相まってステイン・ファンデルミールとドウェイン・ケンプの適時打でたちまち逆転を許します。これで火が付いたネプチューンズ打線を止める術は、残念ながらドラッシには残っていませんでした。この回に計5失点、続く8回にも2失点し万事休す。僅か2イニングで流れを完全に持っていかれ、ドラッシにとっては悪夢のような逆転負けとなってしまいました。ソース一覧
http://www.mister-baseball.com/european-cup-rotterdam-recaps-day-1-june-2-2015-eurocup2015/
http://www.mister-baseball.com/european-cup-rotterdam-recaps-day-2-june-3-2015-eurocup2015/
http://www.mister-baseball.com/european-cup-rotterdam-recaps-day-3-june-4-2015-eurocup2015/
http://www.mister-baseball.com/european-cup-rotterdam-recaps-day-4-june-5-2015-eurocup2015/
http://www.mister-baseball.com/european-cup-rotterdam-recaps-day-5-june-6-2015-eurocup2015/
http://www.mister-baseball.com/european-cup-rotterdam-finals-day-june-7-2015-eurocup2015/
http://baseballstats.eu/2015/rotterdam/games/16.htm
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