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Channel: 野球:海外/独立リーグ
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2014年オフ韓国プロ野球FA選手契約状況(前所属球団優先交渉終了時点)

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11月19日に申請者が公示されたFA選手が、26日に前所属球団との独占的な交渉を終えました。 19人中8人が前所属球団と再契約した一方で、残りの11人は交渉がまとまりませんでした。これら19人の選手の27日午前0時時点での契約状況を以下の表に整理しています。契約事実が確認できない選手は「優先交渉決裂」としています。なおブログ作成段階のレートで1億ウォン=約1063万円です。表にも書いていますが、契約期間の総年俸はわかるが個別の年度の年俸がわからない選手に関しては年俸総額を契約年数で割った数字を仮に「年俸」としています。契約を結ばなかった選手は27日から12月3日まで、他球団との交渉期間となります。前所属球団との交渉では、三塁手チェ・ジョン(SK)が歴代最高額となる4年総額86億ウォン(契約金42億ウォン、4年間の年俸合計44億ウォン)の契約を結びました(以前の記録は2013年オフのカン・ミノ(ロッテ)の4年75億ウォン)。ピッチャーではユン・ソンファン(サムソン)が投手歴代最高額となる4年総額80億ウォン(契約金48億ウォン、年俸8億ウォン×4年)の契約を結びました(以前の記録は2013年オフのチャン・ウォンサムの4年60億ウォン)。また再契約しなかった選手にはタフネス左腕チャン・ウォンジュン(ロッテ)と現役通算最多勝利のペ・ヨンス(サムソン)が含まれています。チャン・ウォンジュンに関しては4年最大88億ウォン(年俸+契約金が80億ウォン、オプション8億ウォン)の提示を断ったとも言われています。今回の交渉では、ここ数年FAで選手を流出させていたSKが、チェ・ジョン、中堅手キム・ガンミンという球界を代表する野手2人に加え、今季主に右翼を守った外野手チョ・ドンファの3人を残留させました。また、今年35歳になったLGの人気外野手パク・ヨンテクは4年50億ウォンの大型契約を結びました。 FA選手の契約額は年々増加する傾向にあり、個人的には度が過ぎた高騰になっていると思います。日本では29歳の成瀬善久(千葉ロッテ→東京ヤクルト)が3年6億円(推定)と言われていますが、33歳のユン・ソンファンは1年当たりの金額がそれとほぼ同額、しかも1年長い契約を結んでいます。成瀬善久が以前に比べ成績を落としている点、ユン・ソンファンは昨年キャリアハイだった点を加味しても、球界全体の市場規模を考えるとユン・ソンファンのような、あるいはチェ・ジョンのような高額契約は韓国の球団経営を圧迫するのではないかと心配になってきます。チェ・ジョンはまだ27歳と若い選手ですが、今季怪我で離脱しており規定打席に届かず、昨年守備率が大きく低下した点が気がかりです。打撃面ではまだ衰えを見せていないとはいえ、パク・ヨンテクのようなベテラン選手も含め、一定以上の実績がある選手との契約期間は4年が基本となってしまっていることも不安要素です。もっとも韓国は来季から10球団目のktの1軍参入を控えており、球界全体で選手の供給が追いついていない状況です。また今季の打高投低と来季からの試合数増加の影響もあって、投手、特に先発ができる人材の価値が高くなっています。そのため、需要の高い選手が市場流出して他球団が契約する場合、または流出を防ぐ場合には、ある程度年俸を奮発する必要が出てきています。最も需要の高い先発投手の場合、日本に移籍することができる選手でも韓国に残った方がより多くの金銭を得ることができるかもしれません。しかし人件費増大で球団経営が悪化し、来季からの10球団体制が維持できないようでは元も子もありません。今後、金額を引き下げることは難しいと思われるので、市場規模の大幅拡大が見込めないのであれば、契約時における契約金の額や割合を規制する、あるいは保有外国人選手枠の拡大など、せめて現状の金額を維持できるよう対策をとる必要があるのかもしれません。残った11人の交渉はこれからも続きます。早ければ明日(27日)に契約が決まる選手もいるかもしれません(→追記:結局27日には決まりませんでした)。今後残り選手の契約がどのように進むのか見守って行きたいです。※FAの投手の成績は過去記事で整理しましたが野手に関しては全選手の所属が決定してから整理します。☆参考表

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